こんにちは。ベースポイントのさだです。

5月13日、トヨタ自動車の豊田章男社長の発言が波紋を起こしていますね。

その発言とは日本自動車工業会の会長会見で「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」という言葉です。

そこで今回は終身雇用について考えていきたいと思います。

終身雇用の歴史

終身雇用が本格的に広まったのは戦後でした。戦後、高度経済成長期に入り、優秀な人材の囲い込み施策として多くの企業が導入したのが始まりと言われています。この高度経済成長期を支えた終身雇用制度ですが、1990年代の不況時に社員を企業が抱え込むことが難しくなり、リストラが発生します。事実上、終身雇用が崩壊した時期です。そして、今回トヨタ自動車会長や経団連会長が終身雇用継続は難しいとの発言がここ最近怒っているという状況です。

終身雇用のメリットとは?

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終身雇用の最大のメリットは「会社への忠誠心」と「長期育成計画」です。

モーレツ社員という言葉が昔ありました。これは会社への忠誠心が高かった頃実現されていた働き方です。昔は残業が当たり前、長時間働くことこそが正義という時代がありました。その背景には終身雇用があり、会社に依存し、その会社での評価が自分自身の評価の全てであり、収入の全てを決めていたからです。だからこそ、会社のために働く、そしてそれに会社が答えるという御恩と奉公の働き方が成り立っていたわけです。

また社員は基本的には会社にい続ける前提のため、教育や投資もしやすい環境にありました。ジョブローテーションで様々な仕事を経験させることも当たり前でした。

しかし、終身雇用が成立しなくなると、その考えはなくなります。早期回収できる方法・方向性での思考が強まります。

終身雇用崩壊から考える個人が今やるべきこと

終身雇用が崩壊するから、今から個人でいきれるように準備をしようというのは、前々から言われていた話でもあります。

副業も解禁され、個々人の評価が求められる時代になってきているからです。今回の終身雇用の崩壊発言を言い換えれば、個人を一生涯守ることはできませんというメッセージでもあります。つまり、社内ばかり見ていないでマーケットに視野を広げてねという意味でもあるので、会社のために尽くして結果市場価値が落ちたということがないようにしなければいけないということです。